LINE公式アカウントの作り方

LINE公式アカウントは、新規集客より「再来店」に効きやすい

LINE公式アカウントは、企業や店舗がお客様とLINE上でつながり、メッセージ、クーポン、ショップカード、リッチメニュー、チャットなどを使えるビジネス向けのアカウントです。

Googleビジネスプロフィールは「近くで探している人に見つけてもらう入口」、SNSは「雰囲気や日々の情報を見せる入口」、LINE公式アカウントは「一度接点を持った人に、また来てもらう入口」と考えると整理しやすくなります。

ユウ
店舗の集客って、InstagramとかGoogleマップだけでよくないですか。LINEまでやると大変そうです。
ミナミ
役割が違います。Googleマップは見つけてもらう場所、SNSは雰囲気を伝える場所、LINEは一度つながった人に再来店してもらう場所です。
ユウ
LINEは、来たことがある人に「またどうですか」と言えるわけですね。
ミナミ
ただし送りすぎるとブロックされます。便利な連絡と、うるさい通知の差はかなり大きいです。
ユウ
「また来てね」が「またお前か」にならないようにします。

LINE公式アカウントでできること

まずは機能を全部使おうとせず、店舗に必要なものから始めます。小さな店舗なら、友だち追加、あいさつメッセージ、リッチメニュー、クーポン、ショップカード、月数回の配信だけでも十分に使えます。

機能何ができるか店舗での使い方
メッセージ配信友だち追加したユーザーへ一斉配信できる。新商品、空き枠、キャンペーン、休業案内を送る。
LINEチャットお客様と個別にトークできる。予約相談、問い合わせ、来店前の確認に使う。
リッチメニュートーク画面下部に固定メニューを出せる。予約、メニュー、クーポン、地図、EC、電話へ送る。
クーポン来店時に使えるクーポンを作成・配信できる。初回来店、雨の日、平日昼、誕生日などの来店理由を作る。
ショップカードLINE上でポイントカードを発行できる。紙カードを忘れる問題を減らし、リピートを促す。
ステップ配信友だち追加後、決めた順番で自動配信できる。初回案内、人気メニュー、予約方法、再来店案内を段階的に伝える。
リサーチアンケートを作成・配信できる。満足度、欲しい商品、来店理由、改善点を聞く。

作成前に決めておくこと

アカウント自体はすぐ作れます。ただし、何も決めずに始めると、配信内容に困り、通知が多すぎてブロックされ、結局放置されがちです。作る前に「誰に、何を、どのくらい送るか」を決めます。

目的新規集客、予約促進、再来店、キャンペーン告知、問い合わせ対応のどれを重視するか。
友だち追加の場所店頭POP、レシート、ショップカード、Googleマップ、Webサイト、SNSからどう追加してもらうか。
配信頻度週1回、月2回、キャンペーン時だけなど、無理なく続く頻度を決める。
担当者配信作成、返信、クーポン管理、効果確認を誰が行うか。
返信ルール営業時間外、予約変更、クレーム、個人情報を含む相談への対応を決める。
予約・会計との接続予約ページ、POS、EC、Googleビジネスプロフィールとの役割を分ける。

作成手順

LINE公式アカウントは、Web版の管理画面やアプリから始められます。公式ページでは、アカウント開設の入口と管理アプリが案内されています。

  1. 管理に使うアカウントを決める。担当者個人だけで管理せず、店舗や会社として引き継げる状態にします。
  2. LINE公式アカウントの開設ページへ進む。公式の「アカウント開設」から作成します。
  3. アカウント名を決める。店名、ブランド名、サービス名など、お客様が見てわかる名前にします。
  4. 業種や会社・店舗情報を入力する。住所、電話、Webサイト、営業時間など、実態に合う情報を入れます。
  5. プロフィールを整える。アイコン、背景、説明文、基本情報、Webサイトリンクを設定します。
  6. あいさつメッセージを設定する。友だち追加直後に、何が届くアカウントなのかを伝えます。
  7. リッチメニューを作る。予約、メニュー、クーポン、地図、問い合わせなど、よく使う導線を配置します。
  8. 店頭・Web・SNSから友だち追加へつなげる。QRコード、POP、チラシ、ショップカード、Webサイトに導線を置きます。
  9. 最初の配信を作る。いきなり売り込みではなく、人気メニュー、予約方法、特典、営業時間など、役立つ情報から始めます。

公式情報: LINE公式アカウント

料金プランとメッセージ通数の考え方

LINE公式アカウントは、無料で始められるプランがあります。2026年6月時点の公式料金ページでは、コミュニケーションプラン、ライトプラン、スタンダードプランの3つが案内されています。料金や通数は変更されることがあるため、申し込み前に公式ページで確認します。

プラン月額固定費無料メッセージの目安向いている使い方
コミュニケーションプラン0円200通まず試したい店舗。少人数の既存客や開業直後のテスト。
ライトプラン5,000円(税別)5,000通月数回の販促配信を使いたい店舗。
スタンダードプラン15,000円(税別)30,000通友だち数が多く、高頻度に配信したい店舗。

通数は「配信数 × 送信先の友だち数」で考えます。たとえば友だちが1,000人いて月4回配信すると、4,000通です。友だち数が増えるほど、配信頻度を決めずに送るとすぐ上限に近づきます。

公式料金ページでは、コミュニケーションプランとライトプランでは追加メッセージ配信ができず、スタンダードプランのみ追加メッセージに対応すると案内されています。詳しくはLINE公式アカウントの料金プランで確認してください。

あいさつメッセージで最初に伝えること

友だち追加直後のメッセージは、ブロックされるか、今後も読んでもらえるかの分かれ目です。長い自己紹介より、「このアカウントを追加すると何が便利か」を伝えます。

入れる内容
お礼友だち追加ありがとうございます。
届く情報空き状況、新メニュー、クーポン、休業日のお知らせをお届けします。
次の行動予約はこちら、メニューはこちら、店舗までの地図はこちら。
配信頻度月2回程度、必要な情報だけお送りします。
問い合わせの注意営業時間外の返信は翌営業日になることがあります。

リッチメニューは「迷わず押せる入口」にする

リッチメニューは、LINEのトーク画面下部に固定表示されるメニューです。ここを整えると、メッセージを毎回送らなくても、予約、メニュー、クーポン、地図、EC、電話などへ誘導できます。

ユウ
リッチメニューって、かっこいい画像を置けばいいんですよね。
ミナミ
見た目も大事ですが、押したら何が起きるかがもっと大事です。予約、メニュー、クーポン、アクセスなど、目的を絞ります。
ユウ
映えるボタンより、押されるボタンですね。
予約予約フォーム、予約システム、LINE予約への導線。
メニュー料金表、施術メニュー、商品一覧、人気メニュー。
クーポン初回、平日、誕生日、再来店などの特典。
アクセスGoogleマップ、駐車場、営業時間、電話。
EC・テイクアウトネットショップ、モバイルオーダー、商品ページ。
問い合わせよくある質問、チャット受付時間、電話番号。

クーポンとショップカードは、利益を見て設計する

クーポンは来店のきっかけになりますが、毎回値引きだけに頼ると利益が削られます。ショップカードも、特典を大きくしすぎると続きません。値引きではなく、平日の空き時間、雨の日、誕生日、次回予約、セット購入など、目的に合わせて設計します。

施策向いている使い方注意点
初回クーポン新規来店のハードルを下げる。常連向け施策と分ける。値引き目的の人ばかり集めない。
平日限定クーポン空いている時間帯の来店を増やす。忙しい時間帯に使われると現場が崩れる。
誕生日クーポン自然な再来店理由を作る。顧客情報の扱いと配信対象を確認する。
ショップカード定期来店、回数利用、購入回数を増やす。達成条件と特典を複雑にしすぎない。
次回予約特典会計後すぐに再来店予定を作る。キャンセルルールや期限をわかりやすくする。

ブロックされにくい配信ルール

LINEは読まれやすい一方、通知が多いとすぐブロックされます。売り込みだけを送るのではなく、お客様にとって得になる情報、必要な情報、忘れていた行動を思い出せる情報に絞ります。

配信頻度を決める小規模店舗なら月2〜4回程度から始め、反応を見て調整します。
毎回売り込まない役立つ情報、営業日、空き状況、人気メニューも混ぜます。
対象を分ける全員配信だけでなく、来店履歴や興味に合わせた配信を考えます。
件名と画像を雑にしない何の案内かわかる文章と画像にします。
終了した情報を送らない期限切れクーポン、古い営業時間、満席の予約枠を放置しません。
反応を見る開封、クリック、予約、来店、ブロック傾向を確認します。

業種別の使い方

業種使いやすい機能配信例
飲食店・カフェクーポン、ショップカード、リッチメニュー、LINEチャット。週替わりメニュー、雨の日特典、テイクアウト受付、空席案内。
美容室・サロン予約導線、ショップカード、誕生日クーポン、ステップ配信。空き枠、季節メニュー、次回予約、ケア方法。
整体・治療院予約、リマインド、よくある質問、ステップ配信。空き時間、セルフケア、初回来店後の案内。
小売店新商品案内、クーポン、ショップカード、ECリンク。入荷情報、セール、取り置き、ネットショップ誘導。
教室・スクールお知らせ、個別チャット、リッチメニュー、アンケート。休講連絡、体験レッスン、持ち物、月謝案内。

GoogleビジネスプロフィールやSNSと役割を分ける

LINE公式アカウントは便利ですが、友だち追加していない人には届きません。新規のお客様にはGoogleビジネスプロフィールやSNS、既存のお客様にはLINE、詳しい説明や料金表はWebサイト、と役割を分けると無理がありません。

媒体役割LINEとのつなぎ方
Googleビジネスプロフィール近くで探している人に見つけてもらう。プロフィールや投稿から予約・LINE追加へつなげる。
SNS雰囲気、新商品、日々の情報を見せる。プロフィール欄や投稿からLINE追加へつなげる。
Webサイト料金、サービス内容、FAQ、会社情報を整理する。問い合わせ前の補足、予約導線、LINE追加ボタンを置く。
チラシ・ショップカード紙から再来店導線を作る。QRコードで友だち追加、クーポン、予約へ送る。作り方は紙の販促導線で確認する。

よくある失敗

  • 開設しただけで、店頭やWebに友だち追加の導線がない
  • 売り込み配信ばかりで、すぐブロックされる
  • リッチメニューのリンク先が古い、予約ページに飛ばない
  • クーポンの期限や利用条件がわかりにくい
  • 返信できる時間を決めておらず、問い合わせが放置される
  • 担当者個人の管理になり、退職時に引き継げない
  • 配信結果を見ずに、なんとなく投稿を続ける

運用チェックリスト

頻度確認すること
毎週チャット返信、予約リンク、クーポン期限、配信予定。
月1回友だち数、配信数、クリック、ブロック傾向、予約・来店への影響。
季節ごとリッチメニュー画像、キャンペーン、営業時間、季節メニュー。
担当変更時管理権限、支払い方法、返信ルール、素材データ、ログイン情報。
ユウ
LINE公式アカウントって、作ることより続け方の方が大事ですね。
ミナミ
はい。誰に、何を、どの頻度で送るか。予約、クーポン、ショップカード、Googleマップ、SNSをつなげると強くなります。
ユウ
友だち追加してもらったら、友だちらしく距離感を大事にします。