LINE公式アカウントは、新規集客より「再来店」に効きやすい
LINE公式アカウントは、企業や店舗がお客様とLINE上でつながり、メッセージ、クーポン、ショップカード、リッチメニュー、チャットなどを使えるビジネス向けのアカウントです。
Googleビジネスプロフィールは「近くで探している人に見つけてもらう入口」、SNSは「雰囲気や日々の情報を見せる入口」、LINE公式アカウントは「一度接点を持った人に、また来てもらう入口」と考えると整理しやすくなります。
LINE公式アカウントでできること
まずは機能を全部使おうとせず、店舗に必要なものから始めます。小さな店舗なら、友だち追加、あいさつメッセージ、リッチメニュー、クーポン、ショップカード、月数回の配信だけでも十分に使えます。
| 機能 | 何ができるか | 店舗での使い方 |
|---|---|---|
| メッセージ配信 | 友だち追加したユーザーへ一斉配信できる。 | 新商品、空き枠、キャンペーン、休業案内を送る。 |
| LINEチャット | お客様と個別にトークできる。 | 予約相談、問い合わせ、来店前の確認に使う。 |
| リッチメニュー | トーク画面下部に固定メニューを出せる。 | 予約、メニュー、クーポン、地図、EC、電話へ送る。 |
| クーポン | 来店時に使えるクーポンを作成・配信できる。 | 初回来店、雨の日、平日昼、誕生日などの来店理由を作る。 |
| ショップカード | LINE上でポイントカードを発行できる。 | 紙カードを忘れる問題を減らし、リピートを促す。 |
| ステップ配信 | 友だち追加後、決めた順番で自動配信できる。 | 初回案内、人気メニュー、予約方法、再来店案内を段階的に伝える。 |
| リサーチ | アンケートを作成・配信できる。 | 満足度、欲しい商品、来店理由、改善点を聞く。 |
作成前に決めておくこと
アカウント自体はすぐ作れます。ただし、何も決めずに始めると、配信内容に困り、通知が多すぎてブロックされ、結局放置されがちです。作る前に「誰に、何を、どのくらい送るか」を決めます。
作成手順
LINE公式アカウントは、Web版の管理画面やアプリから始められます。公式ページでは、アカウント開設の入口と管理アプリが案内されています。
- 管理に使うアカウントを決める。担当者個人だけで管理せず、店舗や会社として引き継げる状態にします。
- LINE公式アカウントの開設ページへ進む。公式の「アカウント開設」から作成します。
- アカウント名を決める。店名、ブランド名、サービス名など、お客様が見てわかる名前にします。
- 業種や会社・店舗情報を入力する。住所、電話、Webサイト、営業時間など、実態に合う情報を入れます。
- プロフィールを整える。アイコン、背景、説明文、基本情報、Webサイトリンクを設定します。
- あいさつメッセージを設定する。友だち追加直後に、何が届くアカウントなのかを伝えます。
- リッチメニューを作る。予約、メニュー、クーポン、地図、問い合わせなど、よく使う導線を配置します。
- 店頭・Web・SNSから友だち追加へつなげる。QRコード、POP、チラシ、ショップカード、Webサイトに導線を置きます。
- 最初の配信を作る。いきなり売り込みではなく、人気メニュー、予約方法、特典、営業時間など、役立つ情報から始めます。
公式情報: LINE公式アカウント
料金プランとメッセージ通数の考え方
LINE公式アカウントは、無料で始められるプランがあります。2026年6月時点の公式料金ページでは、コミュニケーションプラン、ライトプラン、スタンダードプランの3つが案内されています。料金や通数は変更されることがあるため、申し込み前に公式ページで確認します。
| プラン | 月額固定費 | 無料メッセージの目安 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| コミュニケーションプラン | 0円 | 200通 | まず試したい店舗。少人数の既存客や開業直後のテスト。 |
| ライトプラン | 5,000円(税別) | 5,000通 | 月数回の販促配信を使いたい店舗。 |
| スタンダードプラン | 15,000円(税別) | 30,000通 | 友だち数が多く、高頻度に配信したい店舗。 |
通数は「配信数 × 送信先の友だち数」で考えます。たとえば友だちが1,000人いて月4回配信すると、4,000通です。友だち数が増えるほど、配信頻度を決めずに送るとすぐ上限に近づきます。
公式料金ページでは、コミュニケーションプランとライトプランでは追加メッセージ配信ができず、スタンダードプランのみ追加メッセージに対応すると案内されています。詳しくはLINE公式アカウントの料金プランで確認してください。
あいさつメッセージで最初に伝えること
友だち追加直後のメッセージは、ブロックされるか、今後も読んでもらえるかの分かれ目です。長い自己紹介より、「このアカウントを追加すると何が便利か」を伝えます。
| 入れる内容 | 例 |
|---|---|
| お礼 | 友だち追加ありがとうございます。 |
| 届く情報 | 空き状況、新メニュー、クーポン、休業日のお知らせをお届けします。 |
| 次の行動 | 予約はこちら、メニューはこちら、店舗までの地図はこちら。 |
| 配信頻度 | 月2回程度、必要な情報だけお送りします。 |
| 問い合わせの注意 | 営業時間外の返信は翌営業日になることがあります。 |
リッチメニューは「迷わず押せる入口」にする
リッチメニューは、LINEのトーク画面下部に固定表示されるメニューです。ここを整えると、メッセージを毎回送らなくても、予約、メニュー、クーポン、地図、EC、電話などへ誘導できます。
クーポンとショップカードは、利益を見て設計する
クーポンは来店のきっかけになりますが、毎回値引きだけに頼ると利益が削られます。ショップカードも、特典を大きくしすぎると続きません。値引きではなく、平日の空き時間、雨の日、誕生日、次回予約、セット購入など、目的に合わせて設計します。
| 施策 | 向いている使い方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 初回クーポン | 新規来店のハードルを下げる。 | 常連向け施策と分ける。値引き目的の人ばかり集めない。 |
| 平日限定クーポン | 空いている時間帯の来店を増やす。 | 忙しい時間帯に使われると現場が崩れる。 |
| 誕生日クーポン | 自然な再来店理由を作る。 | 顧客情報の扱いと配信対象を確認する。 |
| ショップカード | 定期来店、回数利用、購入回数を増やす。 | 達成条件と特典を複雑にしすぎない。 |
| 次回予約特典 | 会計後すぐに再来店予定を作る。 | キャンセルルールや期限をわかりやすくする。 |
ブロックされにくい配信ルール
LINEは読まれやすい一方、通知が多いとすぐブロックされます。売り込みだけを送るのではなく、お客様にとって得になる情報、必要な情報、忘れていた行動を思い出せる情報に絞ります。
業種別の使い方
| 業種 | 使いやすい機能 | 配信例 |
|---|---|---|
| 飲食店・カフェ | クーポン、ショップカード、リッチメニュー、LINEチャット。 | 週替わりメニュー、雨の日特典、テイクアウト受付、空席案内。 |
| 美容室・サロン | 予約導線、ショップカード、誕生日クーポン、ステップ配信。 | 空き枠、季節メニュー、次回予約、ケア方法。 |
| 整体・治療院 | 予約、リマインド、よくある質問、ステップ配信。 | 空き時間、セルフケア、初回来店後の案内。 |
| 小売店 | 新商品案内、クーポン、ショップカード、ECリンク。 | 入荷情報、セール、取り置き、ネットショップ誘導。 |
| 教室・スクール | お知らせ、個別チャット、リッチメニュー、アンケート。 | 休講連絡、体験レッスン、持ち物、月謝案内。 |
GoogleビジネスプロフィールやSNSと役割を分ける
LINE公式アカウントは便利ですが、友だち追加していない人には届きません。新規のお客様にはGoogleビジネスプロフィールやSNS、既存のお客様にはLINE、詳しい説明や料金表はWebサイト、と役割を分けると無理がありません。
| 媒体 | 役割 | LINEとのつなぎ方 |
|---|---|---|
| Googleビジネスプロフィール | 近くで探している人に見つけてもらう。 | プロフィールや投稿から予約・LINE追加へつなげる。 |
| SNS | 雰囲気、新商品、日々の情報を見せる。 | プロフィール欄や投稿からLINE追加へつなげる。 |
| Webサイト | 料金、サービス内容、FAQ、会社情報を整理する。 | 問い合わせ前の補足、予約導線、LINE追加ボタンを置く。 |
| チラシ・ショップカード | 紙から再来店導線を作る。 | QRコードで友だち追加、クーポン、予約へ送る。作り方は紙の販促導線で確認する。 |
よくある失敗
- 開設しただけで、店頭やWebに友だち追加の導線がない
- 売り込み配信ばかりで、すぐブロックされる
- リッチメニューのリンク先が古い、予約ページに飛ばない
- クーポンの期限や利用条件がわかりにくい
- 返信できる時間を決めておらず、問い合わせが放置される
- 担当者個人の管理になり、退職時に引き継げない
- 配信結果を見ずに、なんとなく投稿を続ける
運用チェックリスト
| 頻度 | 確認すること |
|---|---|
| 毎週 | チャット返信、予約リンク、クーポン期限、配信予定。 |
| 月1回 | 友だち数、配信数、クリック、ブロック傾向、予約・来店への影響。 |
| 季節ごと | リッチメニュー画像、キャンペーン、営業時間、季節メニュー。 |
| 担当変更時 | 管理権限、支払い方法、返信ルール、素材データ、ログイン情報。 |


