ホームページ制作費は「何ページ作るか」より「何を任せるか」で変わる
会社ホームページの見積もりは、数万円から数百万円まで幅があります。これは、ページ数だけでなく、企画、原稿、写真、デザイン、フォーム、アクセス解析、公開後の保守まで、どこまで含めるかが違うためです。
費用を判断するときは「高い・安い」だけでなく、名刺代わりなのか、問い合わせ獲得なのか、商品やサービスの販促なのかを先に分けましょう。目的が違えば、必要な作業も変わります。
まず押さえる用語
目的別の費用感
制作費は地域、制作会社、依頼範囲、撮影や原稿の有無で大きく変わります。ここでは「見積もりを読むための大まかな目安」として見てください。
| 目的 | よくある内容 | 費用の考え方 |
|---|---|---|
| 名刺代わりの小さなサイト | トップ、会社概要、サービス概要、問い合わせ先、プライバシーポリシー。 | 自作やテンプレートでも始めやすい。外注ならページ作成と最低限の整備が中心。 |
| 問い合わせ獲得サイト | サービスページ、料金の考え方、事例、FAQ、問い合わせフォーム、導線設計。 | 見た目より、設計と原稿の比重が上がる。プロの助言が効きやすい。 |
| 商品・サービスの販促サイト | 商品写真、比較表、導入事例、キャンペーンページ、広告の受け皿。 | 撮影、原稿、広告計測、改善まで含めると費用は上がる。 |
| 採用・広報サイト | 代表メッセージ、スタッフ写真、働き方、募集要項、応募導線。 | 写真や文章の品質が信頼感に直結する。採用ページは更新運用も見る。 |
| 検索集客を狙うサイト | カテゴリ設計、記事設計、内部リンク、アクセス解析、継続更新。 | 初期制作より運用費・記事作成費の比重が大きくなる。 |
制作費の内訳を分解する
見積書で「ホームページ制作一式」とだけ書かれていると、何をしてくれるのかがわかりません。内訳を分けると、高い理由・安い理由が見えてきます。
| 項目 | 内容 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| ヒアリング・企画 | 事業内容、ターゲット、競合、目的を整理する。 | 問い合わせや販促を狙うなら重要。名刺代わりなら簡易でもよい。 |
| サイト構成 | 必要ページ、メニュー、導線を決める。 | 会社概要だけでなく、サービス別ページが必要か確認する。 |
| 原稿作成 | サービス説明、強み、FAQ、代表挨拶などを書く。 | 自社で書くのか、制作側が整理してくれるのか。 |
| 写真・画像 | 人物、店舗、商品、仕事風景、図解を用意する。 | 素材写真だけで足りるか、撮影が必要か。 |
| デザイン | 見た目、読みやすさ、スマホ表示を整える。 | 好みだけでなく、信頼感、読みやすさ、操作しやすさを見る。 |
| 実装 | HTML、CSS、WordPress、フォーム、SSL、計測タグを入れる。 | 更新しやすいか、フォームが届くか、スマホで崩れないか。 |
| 公開作業 | サーバー設定、ドメイン設定、メール設定、公開確認。 | アカウントの所有者が自社か、制作会社かを確認する。 |
| 保守 | 更新、バックアップ、セキュリティ、軽微修正、相談対応。 | 月額で何をしてくれるか。緊急対応は含まれるか。 |
安い見積もりで確認したいこと
安いこと自体は悪くありません。名刺代わりのシンプルなサイトなら、低コストで始めるのは合理的です。ただし、何が含まれていないのかを確認しないと、後から追加費用や運用トラブルが出ます。
- 原稿作成は含まれるか。自社で全文を用意する必要があるか
- 写真や画像は用意してくれるか。素材だけか、撮影込みか
- スマホ表示の調整は含まれるか
- 問い合わせフォームの送信テストまでしてくれるか
- SSL、アクセス解析、プライバシーポリシーは含まれるか
- 公開後の修正は何回まで、何日以内まで対応してくれるか
- ドメイン、サーバー、WordPressの管理権限は自社にあるか
自作・外注・伴走支援の違い
AIやテンプレート、レンタルサーバーの簡単インストール機能により、小さな会社サイトは自作しやすくなりました。ただし、問い合わせ獲得や検索集客を狙うなら、最初の設計で差が出ます。
| 方法 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 自作 | 名刺代わり、予算を抑えたい、更新を自分で覚えたい。 | デザイン、文章、スマホ表示、フォーム、セキュリティを自分で確認する必要がある。 |
| テンプレート利用 | 早く公開したい、見た目を整えたい。 | 他社と似やすい。文章や導線は自社で考える必要がある。 |
| 制作会社へ外注 | 信用感、問い合わせ導線、サービス説明を整えたい。 | 見積もり範囲、公開後の管理権限、保守内容を確認する。 |
| 伴走支援 | 自社で更新しながら、設計や改善だけ助言がほしい。 | どこを自社でやり、どこを相談するか役割分担を決める。 |
会社サイトの立ち上げ全体は、会社ホームページ立ち上げガイドで整理しています。
月額保守費で確認すること
制作費とは別に、公開後の月額保守費がかかることがあります。月額保守は悪いものではありませんが、何をしてくれるのかが大切です。
| 保守項目 | 内容 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| サーバー・ドメイン管理 | 更新期限、DNS、SSL、メール設定を管理する。 | 契約名義が自社か、解約時に引き継げるか。 |
| バックアップ | サイトデータを定期保存する。 | 復旧作業まで含むか、保存期間はどのくらいか。 |
| WordPress更新 | 本体、テーマ、プラグインを更新する。 | 更新後の表示確認や不具合対応が含まれるか。 |
| 軽微修正 | 文章や画像、営業時間、料金表などを直す。 | 月何回まで、何分まで、追加料金の条件。 |
| 改善提案 | アクセス解析、問い合わせ改善、ページ追加案を出す。 | 単なる保守か、集客改善まで見てくれるか。 |
公開後の運用は、ホームページ保守・更新の考え方で詳しく解説しています。
ドメイン・サーバー費は大きな固定費ではないが、自社管理が大切
会社サイトのドメインやレンタルサーバーは、制作費全体から見ると大きな金額ではないことが多いです。それでも、管理権限はとても大切です。
制作会社や専用サービスに代行取得してもらうケースもありますが、将来そのサービスを解約する時に、ドメインやサーバーを移しにくくなることがあります。できれば、ドメインとサーバーは自社名義で取得し、管理情報を社内で保管しておきましょう。
- ドメインの契約者名義は自社か
- サーバーの管理画面に自社で入れるか
- メールアカウントを自社で追加できるか
- 制作会社を変えてもサイトとメールを継続できるか
問い合わせを狙うなら、制作費より「設計費」を見る
Webから問い合わせを増やしたい場合、デザインだけでは足りません。どんな悩みの人が検索するのか、どのサービスページに来るのか、料金や事例をどこまで見せるのか、問い合わせ前の不安をどう減らすのかを設計します。
ここが抜けると、きれいなサイトでも「何を頼めるかわからない」「問い合わせる理由がない」状態になります。制作費の中に、ヒアリング、競合調査、ページ構成、原稿整理、フォーム改善が含まれているかを見ましょう。
問い合わせ導線は、問い合わせにつながる会社サイト改善で深掘りしています。
よくある質問
会社サイトは最初からWordPressで作るべきですか
お知らせや記事を自社で更新する予定があるなら便利です。一方、数ページの名刺サイトでほとんど更新しないなら、静的なHTMLでも足りる場合があります。更新頻度と運用担当で決めましょう。
制作費を抑えるにはどうすればよいですか
目的を絞り、原稿や写真を自社で用意し、最初は必要ページだけにするのが現実的です。ただし、問い合わせ獲得を狙うなら、設計と原稿を削りすぎない方がよいです。
保守契約は必ず必要ですか
必ずではありません。ただし、WordPressを使う、問い合わせフォームがある、更新担当がいない、トラブル時に自社で対応できない場合は、保守契約の価値があります。
ドメインやサーバーは制作会社に任せてもよいですか
任せることはできます。ただし、契約者名義、管理画面、解約時の引き継ぎ、メール継続を確認します。可能なら自社名義で取得する方が将来の自由度は高くなります。
参考にした情報
サーバーやドメインの料金は変更されることがあります。実際の契約前には、各サービスの公式情報を確認してください。


