店舗向け決済サービス比較ガイド

このページにはプロモーションを含む場合があります。最終確認日:2026年7月3日

決済サービスを選ぶ段階へ

「どれが一番安いか」より「自分の店で詰まらないか」を比べる

キャッシュレス決済サービスは、AirPAY、PAYGATE、STORES決済など選択肢が増えています。どれもカード、電子マネー、QR決済に対応する方向で進化していますが、実際に店で使うときの差は、手数料だけではありません。

レジ横に置くのか、テーブル会計で持ち運ぶのか、イベント出店でも使うのか。POSレジとつなげたいのか、予約やECまでまとめたいのか。入金日が支払いに間に合うか。比較では、こうした「店の使い方」から見るほうが失敗しにくくなります。

ユウ
決済サービス比較って、手数料が一番低いところを選べば勝ちですよね。数字は正義。
ミナミ
数字は大事です。でも、端末が使いにくい、入金が合わない、レジ締めが増えると、現場の負担で負けます。
ユウ
手数料で勝って、閉店作業で負けることがあるんですか。
ミナミ
あります。だから比較表には、店長の睡眠時間も少し入れて考えましょう。

比較する前に、自店の会計シーンを決める

決済サービス比較で迷う店ほど、サービス名から見始めています。先に「どこで、誰が、どんな会計をするか」を決めると、必要な機能が絞れます。

会計シーン重視すること候補になりやすい方向
レジカウンター中心据置しやすさ、レシート、POS連携、レジ締め。AirPAY、STORES決済、スマレジ連携。
テーブル会計持ち運び、バッテリー、店内Wi-Fi、レシート控え。PAYGATE、STORES決済など持ち運び端末。
イベント・催事・キッチンカー4G/LTE、バッテリー、端末一体型、屋外通信。PAYGATEなどポータブル型端末。
予約制サロン・スクール事前決済、予約金、キャンセル料、顧客管理。STORES、予約システム連携、オンライン決済。
店舗とECを併用在庫、ネットショップ、店頭決済、返品・返金の一体管理。STORES、スマレジ、EC連携。

比較軸は8つに分ける

サービスの公式ページでは、対応ブランド数や手数料が目立ちます。もちろん重要ですが、導入後に困りやすいのは、入金日、返金、通信、レジ締め、スタッフ操作です。比較軸を分けて見ると、自店に合うサービスを選びやすくなります。

比較軸確認すること見落とすと起きること
決済手数料カード、電子マネー、QR、業種別料率、キャンペーン適用条件。粗利が薄い商品で利益が削られる。
入金サイクル月何回入金か、最短入金日、振込手数料、入金口座条件。売上はあるのに仕入れや給与の支払いに間に合わない。
対応ブランドVisa、Mastercard、JCB、交通系、iD、QUICPay、PayPay、d払い、海外QRなど。お客様が使いたい決済に対応できない。
端末カードリーダー型、一体型、プリンター内蔵、バッテリー、SIM、Wi-Fi。イベントやテーブル会計で使いづらい。
POS連携金額連携、二度打ち防止、決済別売上、レジ締め、在庫・商品管理。導入後に入力ミスや締め作業が増える。
返金・取消当日取消、後日返金、返品時の処理、控えの出し方。スタッフが迷い、クレーム対応が長引く。
審査・必要書類業種、取扱商品、店舗有無、事業実態資料、審査日数。開業日やイベント日に間に合わない。
サポート端末故障、通信トラブル、問い合わせ時間、初期設定支援。会計できない時間が発生する。

主要候補のざっくり比較

以下は、2026年6月時点で各公式ページに掲載されている特徴をもとに、自店で比較しやすいように整理したものです。実際の料率やキャンペーン、対象業種、端末条件は変わるため、申し込み前には公式ページの最新条件で確認します。

候補強みとして見たい点注意して見る点向きやすい店舗
AirPAY導入・運用費、振込手数料、対応ブランド数、Airレジとの連携。iPadまたはiPhoneなど必要機器、入金回数、対応口座、プリンター要否。固定店舗で、まず決済手段を広げたい飲食・美容・物販。
PAYGATEプリンター内蔵の一体型端末、4G利用、屋外・イベント・テーブル会計、スマレジ連携。端末料金、月額プラン、SIM条件、中小事業者向け料率の適用条件。持ち運び会計、イベント出店、複数レジ、スマレジ利用店舗。
STORES決済、POS、予約、ネットショップ、モバイルオーダーなどを横断して見られる。プラン、入金方法、端末条件、使う機能が増えたときの運用整理。店舗とネット販売、予約、店頭決済をまとめたい店。
スマレジPOSレジ、商品管理、売上分析、在庫、複数店舗、PAYGATE連携。決済端末単体ではなく、POS運用全体として設計する必要がある。売上分析、在庫管理、スタッフ管理まで整えたい店。

手数料比較は「条件つきの数字」に注意する

公式ページには、1.98%から、0.99%から、3.24%などの数字が出ることがあります。ただし、決済ブランド、税区分、業種、プラン、キャンペーン、売上規模、期間によって条件が分かれることがあります。

比較するときは、一番低い数字だけでなく、自店で使う決済ブランドに実際に適用される料率を見ます。たとえばカード中心なのか、交通系電子マネーが多いのか、QR決済が多いのかで、月の手数料は変わります。

カード中心高単価の美容・サロン・物販では、カード料率と入金日を重視します。
電子マネー中心駅近・ランチ・少額決済では、会計スピードも含めて見ます。
QR中心キャンペーンや若年層利用が多い店では、対応ブランドと返金処理を見ます。
事前決済予約・テイクアウトでは、キャンセル時の返金と規約表示も見ます。

入金サイクルは、月次の資金繰りで比べる

「最短翌々日」「月3回」「月6回」「手動入金」「自動入金」など、サービスごとに入金の考え方は違います。ここは、売上が多い日よりも、支払いが多い日と重ねて見ます。

ユウ
入金が早いって、なんとなく良いことですよね。
ミナミ
はい。ただ、毎月の支払日と合うかが大事です。仕入れや給与の前に入るなら安心感が違います。
ユウ
売上日じゃなくて、支払日から逆算するんですね。
ミナミ
お店のお金は、入ってくる日より出ていく日のほうが静かに強いです。

入金日と支払日のズレは、資金繰り表の作り方に入れて確認します。決済手数料は、価格設定・粗利管理にも反映します。

端末比較は「見た目」より「詰まる場面」で見る

端末はデザインや対応ブランドに目が行きますが、現場で大事なのは、混雑時に迷わないこと、通信が安定すること、レシートや控えを出せること、返金・取消がわかることです。

端末条件確認したい場面向く方向
スマホ・タブレット連携固定レジで使い、低コストで始めたい。AirPAYなどカードリーダー型。
プリンター内蔵別プリンターを置きたくない。店外でも控えを出したい。PAYGATEなど一体型端末。
SIM・4G/LTE屋外、イベント、キッチンカー、訪問先で使う。モバイル回線対応端末。
POS連携金額の二度打ちを避けたい。商品別売上や在庫も見たい。スマレジ、STORES、Airレジ連携など。
スタンドアロン端末だけで決済を完結したい。一体型・単体決済モード対応の端末。

店のタイプ別に見る候補

店のタイプ優先する比較軸候補の見方
小さな飲食店・カフェ会計スピード、ランチピーク、電子マネー、テーブル会計。AirPAYで低コストに始めるか、PAYGATEで持ち運び会計を重視するか。
美容室・エステ・ネイルカード利用、高単価、予約・事前決済、キャンセル対策。AirPAYやSTORESを比較し、予約システムとの相性も見る。
小売・雑貨・アパレルカード、電子マネー、在庫管理、EC併用。STORESやスマレジで店頭とネット販売をつなげるかを見る。
イベント・催事・キッチンカー持ち運び、通信、バッテリー、レシート、屋外決済。PAYGATEのような一体型端末を中心に見る。
複数店舗・成長中の店舗POS、在庫、スタッフ権限、売上分析、店舗別集計。スマレジ、STORESなど店舗運営全体で比較する。

審査・申込前に用意するもの

キャッシュレス決済は、申し込めばすぐ使えるとは限りません。加盟店審査があり、業種や取扱商品、店舗の有無、事業実態が確認されることがあります。開業直後やイベント日が決まっている場合は、余裕を持って準備します。

  • 事業者名、法人番号または個人事業主情報
  • 店舗名、所在地、Webサイト、SNS、メニューや商品情報
  • 取り扱う商品・サービス、価格帯、販売方法
  • 入金先口座、本人確認書類、営業許可や資格が関係する業種の資料
  • 店舗なし、オンライン販売のみ、イベント出店の場合の事業実態がわかる資料

比較表の作り方

最終的には、自店用の比較表を作るのがおすすめです。公式ページの数字だけを並べるのではなく、自店の月商、粗利、入金日、端末利用シーンを入れて比較します。

項目AirPAYPAYGATESTORES自店メモ
主な利用場所レジカウンター中心持ち運び・イベントにも強い店舗・予約・EC横断店内だけか、店外でも使うか
端末iPad/iPhoneとカードリーダーなどプリンター内蔵の一体型端末決済端末と各サービス連携プリンターや控えが必要か
POS連携Airレジ連携スマレジ・POS連携STORES POSや外部POS連携今使っているレジと合うか
入金登録口座により回数が分かれるプラン・条件を確認手動・自動入金の選択肢仕入れや給与の前に入るか
向く使い方低コストに決済手段を広げる端末運用・屋外・持ち運び店頭、予約、EC、POSをまとめる今後増やしたい機能は何か

よくある選び方の失敗

一番低い料率だけで決める自店の決済ブランドにその料率が適用されないことがあります。
端末の置き場所を考えないレジ横が狭い、電源が遠い、Wi-Fiが弱いと現場で困ります。
入金日を見ない売れていても支払い日前に現金が足りなくなることがあります。
返金・取消を練習しない忙しい日にミス決済が起きると、対応に時間がかかります。
POSと別々に決める金額の二度打ちやレジ締めが増えます。
将来のEC・予約を見ないあとでネットショップや予約システムを足すと、データが分かれます。
ユウ
結局、最初に決めるべきことは何ですか。
ミナミ
会計場所、入金日、POS連携、将来使いたい機能です。その4つが決まると、候補はかなり絞れます。
ユウ
サービス名より、店の動線からですね。
ミナミ
はい。比較表は、店の現場を主語にして作りましょう。