「これが起きたら、あれをする」を仕事用に使う
IFTTTは、アプリやWebサービスをつないで、繰り返し作業を自動化するサービスです。名前は「If This Then That」の略で、「これが起きたら、あれをする」という考え方です。たとえば、ブログを更新したらXへ投稿する、RSSの新着をSlackへ流す、決まった時間にThreadsへ投稿する、といった作業を組み立てられます。
英語のサービスですが、基本はトリガーとアクションを選ぶ形なので、慣れると直感的に操作できます。小さな会社や個人事業主なら、最初から大きな業務システムを作るより、毎週繰り返している発信・通知・転記から試すと効果が見えやすくなります。

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IFTTTでできること
IFTTTでは、きっかけになる動作を「トリガー」、実行する動作を「アクション」と呼びます。この組み合わせを「Applet」として作ります。専門的な開発をしなくても、日常的に使っているサービス同士をつなげられるのが特徴です。
| やりたいこと | 使う仕組み | 活用イメージ |
|---|---|---|
| ブログ更新をSNSへ自動投稿 | RSS、X、Threads、Facebookなど | 新着記事を自動で告知し、投稿忘れを減らす。AIで投稿文のたたき台を作る構成も考えられます。 |
| 決まった時間に投稿する | Date & Time、Googleカレンダー、SNS連携 | キャンペーン告知、定休日案内、イベント前日の案内をスケジュール化する。 |
| Slackへ通知を流す | RSS、フォーム、メール、Slack | 新着問い合わせ、ブログ公開、ニュース、社内確認事項をチャンネルへ集める。 |
| AIで文章を整える | AI Social Creator、ChatGPT、Geminiなど | 記事URLからSNS投稿案を作る、RSS記事を要約する、Slack共有用の短文にする。 |
| データを記録する | Google Sheets、Notion、Webhooksなど | 投稿履歴、問い合わせ通知、外部サービスのイベントを表に残し、後から見返せるようにする。 |
最初に知っておきたいIFTTTの用語
IFTTTは英語画面なので、最初だけ言葉で迷いやすいです。ただし、考え方はそれほど難しくありません。料理のレシピのように、「材料になるサービス」と「きっかけ」と「実行する作業」を組み合わせるだけです。
| 用語 | 意味 | 仕事での見方 |
|---|---|---|
| Service | X、Slack、Google Sheets、RSSなど、連携するアプリやWebサービス。 | まず「自社がすでに使っているサービス」がIFTTTにあるか確認します。 |
| Applet | 複数のServiceをつないだ自動化のひとまとまり。 | 「ブログ更新をSlackへ通知する」など、1つの自動化ルールです。 |
| Trigger | 自動化を始めるきっかけ。 | RSSに新着記事が出た、指定時刻になった、Xで検索条件に合う投稿があった、などです。 |
| Action | Triggerのあとに実行する動作。 | Slackへ投稿する、Xへ投稿する、Google Sheetsへ行を追加する、などです。 |
| Query / Filter code | 条件を絞ったり、実行内容を調整したりするための機能。 | Pro+向けの高度な使い方です。最初は使わなくても問題ありません。 |
中小企業・個人事業主で使いやすい活用例
会社ブログからSNSへ
お知らせ、施工事例、導入事例、コラムを公開したら、XやThreadsに自動で投稿します。投稿文はAIで下書きを作り、必要に応じて人が修正します。
店舗の告知を予約投稿
ランチメニュー、週末イベント、臨時休業、キャンペーン終了前の案内をスケジュール化します。SNSに慣れていない店舗ほど、投稿忘れを減らせます。
Slackに新着情報を集約
ブログ公開、RSSニュース、問い合わせ通知をSlackへ流し、担当者が見逃しにくい場所を作ります。LINEやメールに散らばる状態を避けやすくなります。
ECの運営メモを残す
キャンペーン投稿、商品紹介、ブログ更新の履歴をGoogle Sheetsなどに残すと、何をいつ発信したか振り返りやすくなります。
BtoBの情報発信
ホワイトペーパー、事例記事、セミナー告知を公開したら、SNSと社内通知へ連携し、営業担当がすぐに共有できるようにします。
AI要約で読む時間を減らす
業界ニュースのRSSをAIで要約し、Slackへ流すと、全部の記事を開かなくても重要そうな情報を拾いやすくなります。
まず作りやすいAppletの例
最初は「1つのきっかけで1つの通知を出す」くらいの単純なAppletから始めます。複雑な自動化は魅力的ですが、いきなり詰め込むと、失敗したときに原因を探しにくくなります。
| Applet例 | 向いている悩み | 注意点 |
|---|---|---|
| ブログRSS → Slack通知 | 記事公開を社内で共有し忘れる。 | 通知先チャンネルを決め、雑談チャンネルに流しすぎない。 |
| ブログRSS → X投稿 | 記事を書いてもSNS告知を忘れる。 | Xの投稿ルールや文字数、リンクの扱いを確認する。 |
| 毎朝9時 → Slackへ確認メッセージ | 日次確認や投稿チェックが習慣化しない。 | 多すぎるリマインドは読まれなくなるので、回数を絞る。 |
| Googleビジネスプロフィールのレビュー → Slack通知 | 口コミ対応が遅れがち。 | 返信文まで自動化せず、内容を見て人が返す。 |
| 問い合わせメール → Slack通知 | メールボックスを見落とす。 | 個人情報を含む本文を流すかどうかは社内ルールで決める。 |
| 投稿・通知の履歴 → Google Sheets記録 | あとから「いつ何を告知したか」が追えない。 | 記録する項目を増やしすぎず、日付・内容・URL程度から始める。 |
無料・Pro・Pro+の考え方
IFTTTは無料でも小さく試せます。公式プランでは、無料プランは2つのApplet、Proは20のApplet、複数アクション、Webhooks、X関連Applet、より速い実行などが案内されています。Pro+ではApplet数が無制限になり、AI services、複数アカウント接続、queriesやfilter codeなどが案内されています。
料金や機能上限は変更されることがあります。仕事用に使う場合は、「無料で試す」「毎週使うものだけProにする」「複数アカウントやAIまで使うならPro+を検討する」という順番が現実的です。
| 段階 | 向いている使い方 | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 無料 | ブログ更新を1つのSNSへ流す、簡単な通知を試す。 | まず操作感を確認したい。 |
| Pro | SNS投稿、Slack通知、Google Sheets記録などを複数組み合わせる。 | 日常的な発信・通知の自動化を回したい。 |
| Pro+ | AI文面作成、複数アカウント、条件分岐、より細かい業務連携を使う。 | チームや複数事業で、発信・通知・記録を広げたい。 |
X・Slack連携で特に気をつけたいこと
IFTTTのX連携では、トリガーの確認間隔がプランによって変わります。公式のX連携ページでは、Pro/Pro+は5分ごと、無料プランは1時間ごとの確認が案内されています。つまり、速報性が必要な投稿や通知では、無料プランだけで十分かを確認する必要があります。
また、Xの投稿アクションでは、投稿本文にアフィリエイトURLが含まれるとエラーになる旨が公式ページに記載されています。広告リンクをそのまま自動投稿する運用は避け、記事ページや通常の案内URLへ誘導する形にした方が安全です。
Slack連携は、RSS、Googleカレンダー、メール、Googleビジネスプロフィールのレビュー、Xの検索条件に合う投稿などをチャンネルへ流す用途で使えます。ただし、便利だからといって全部を同じチャンネルに流すと、重要な通知が埋もれます。通知先、通知頻度、誰が見るかを先に決めましょう。
自動化で注意したいこと
IFTTTは便利ですが、すべてを放置できるわけではありません。SNSや外部サービスは仕様やルールが変わることがあり、昨日動いていた連携が同じように動き続けるとは限りません。特にX、Threads、Instagramなどは、APIや投稿ルールの変更に注意します。
- 自動投稿だけに頼らず、手動の投稿や返信も混ぜる。
- AIが作った投稿文は、事実、表現、権利、炎上リスクを人が確認する。
- 同じ内容を複数SNSへ機械的に流しすぎない。
- 退職者や外部パートナーのアカウント権限を定期的に見直す。
- 会社公式アカウントは二段階認証と回復用メールを管理しておく。
- 通知が多すぎる場合は、Slackチャンネルや投稿条件を整理する。
英語画面でつまずかない進め方
- まずはExploreやサービスページで、近いAppletを探す。
- 接続するServiceを1つずつ認証する。
- TriggerとActionの項目を、画面翻訳を使いながら確認する。
- いきなり会社公式アカウントで試さず、テスト用の投稿や通知で動作を見る。
- 通知先や投稿文が期待どおりなら、正式運用に切り替える。
- 動きすぎる、通知が多すぎる、投稿文が不自然な場合は、Appletを一度止めて調整する。
最初に作るAppletは、売上や顧客対応に直結しないものが向いています。たとえば、ブログ更新の社内通知や、自社サイトの新着情報の共有から始めると、失敗しても影響が小さく、操作にも慣れやすくなります。
SocialDogとIFTTTは役割が違う
SocialDogは、SNS運用を管理するための投稿予約、分析、チーム運用、ソーシャルリスニングなどに向いています。IFTTTは、RSS、Slack、Google Sheets、AI、SNSなど、複数のサービスをまたいで「きっかけ」と「動作」をつなぐ用途に向いています。
たとえば、SNS投稿の管理や分析はSocialDog、ブログ更新やRSSをきっかけにした通知・投稿・AI下書きはIFTTT、というように組み合わせると、発信の設計と自動化を分けて考えやすくなります。
まず試すならこの3つ
- 会社ブログやお知らせのRSSを、Slackへ通知する。
- ブログ更新をXまたはThreadsへ自動投稿する。
- AIでSNS投稿文の下書きを作り、人が確認して公開する。
最初から複雑にしすぎると、うまく動かない時に原因が追いにくくなります。1つずつ作り、期待どおりに動くか確認してから広げましょう。
参考にした公式情報
- IFTTT Documentation:Service、Applet、Trigger、Action、Queryの基本用語を確認。
- IFTTT Plans:無料、Pro、Pro+のApplet数や主な機能を確認。
- IFTTT X連携ページ:X連携のトリガー、アクション、確認間隔、投稿時の注意点を確認。
- IFTTT Slack連携ページ:Slackへ投稿できる連携例、TriggerとActionの使い方を確認。
