固定IPは必要?法人・店舗で使う場面

このページにはプロモーションを含む場合があります。最終確認日:2026年8月10日

Fixed IP Guide

普通のクラウド利用だけなら、固定IPは必須ではない

固定IPは、インターネットに出るときのIPアドレスを変わらない状態にする仕組みです。Web閲覧、メール、クラウド会計、オンライン会議を使うだけなら、通常の動的IPで困らない会社も多くあります。

固定IPが役立つのは、特定の会社回線だけ管理画面へ入れるようにしたい、拠点間VPNの接続先を固定したい、社内に置いた機器へ安全な経路から接続したい、といった明確な理由があるときです。契約前に「どのシステムが、なぜ固定IPを求めているのか」を確認します。

ユウ
固定IPにすると、ネットが固定されて安定し、速度も上がるんですよね。
ミナミ
固定されるのは主に外から見える住所です。速度やWi-Fi電波を直接良くする機能ではありません。
ユウ
高級な固定席を買えば、仕事が速くなるわけではないのと同じ。

固定IP・動的IP・グローバルIPをやさしく整理

IPアドレスは、インターネット上で機器や接続先を識別するための番号です。会社の中ではパソコンやプリンターに「プライベートIP」が割り当てられ、インターネットへ出るときはルーターを通して「グローバルIP」が使われるのが一般的です。

用語意味身近なイメージ
グローバルIPインターネット上で重ならないように使われるアドレス。建物の外から見える住所。
プライベートIP会社や家庭のネットワーク内で機器を区別するアドレス。建物の中の部屋番号。
動的IP接続し直したときなどに変わる可能性があるアドレス。毎回変わる受付番号。
固定IP同じ契約で同じアドレスを継続して使う仕組み。変更されない会社の住所。

固定IPが必要になりやすい5つの場面

場面固定IPを使う理由先に確認すること
SaaSや管理画面のIP制限登録した会社回線からのアクセスだけ許可する。在宅勤務、出張、予備回線から入る方法が必要か。
拠点間VPN本社と支店など、VPN装置が接続する相手を特定する。VPN方式、対応ルーター、保守担当、障害時の代替経路。
社内サーバーやNASへの接続外部から接続する宛先や許可元を一定にする。インターネットへ直接公開せず、VPNや認証を使えるか。
監視カメラ・設備の遠隔確認遠隔から機器へ接続する宛先を固定する。メーカーの安全なクラウド接続で代替できるか、初期パスワードを変更したか。
サーバー公開・逆引きWeb、メール、DNSなどを自社側で運用する。クラウドやレンタルサーバーの方が保守しやすくないか。

固定IPがなくてもよい場面

  • Google Workspace、Microsoft 365、クラウド会計などへIDと多要素認証でログインする
  • メール、Web閲覧、オンライン会議、クラウド保存が中心である
  • 外部から社内機器へ接続せず、公開サーバーも置かない
  • 外出先や在宅から同じサービスを使うため、会社回線だけに限定できない
  • 困りごとが回線速度やWi-Fiの弱さであり、接続元アドレスを固定する理由がない

固定IPを付けても、遅いWi-Fi、古いルーター、混雑する回線が自動で改善するわけではありません。通信品質の悩みは法人インターネット回線・オフィスWi-Fiの選び方から確認してください。

固定IP、VPN、DDNSは役割が違う

仕組み主な役割できないこと
固定IP外から見える接続元や接続先の番号を変わらなくする。通信の暗号化、本人確認、端末の安全確保を単独では行わない。
VPNインターネット上に暗号化された通信経路を作る。弱いパスワードや古いVPN装置の脆弱性を自動では解決しない。
IP制限登録した接続元IPからのアクセスだけ許可する。許可した社内端末が乗っ取られた場合まで防げない。
DDNS変わるIPアドレスを一定の名前で追いかける。接続元IPを固定したり、通信を暗号化したりはしない。
多要素認証パスワード以外の要素も使い、本人確認を強くする。回線や通信経路そのものを暗号化する仕組みではない。

「固定IPを入れたから安全」ではなく、固定IPによる制限、VPN、多要素認証、端末更新、ログ確認を重ねて考えます。

ユウ
会社のIPだけ許可すれば、パスワードは「password」でも大丈夫ですか。
ミナミ
だめです。固定IPは名札のようなもの。鍵ではないので、多要素認証や端末管理も必要です。
ユウ
名札を付けて、玄関を開けっぱなしにするところでした。

導入前の判断手順

  1. 要求元を確認する:どのシステム、取引先、VPN装置が固定IPを求めているかを特定する。
  2. 用途を言葉にする:接続元制限、接続先固定、サーバー公開のどれかを分ける。
  3. 利用場所を洗い出す:事務所だけか、在宅・出張・複数拠点でも使うかを確認する。
  4. 代替手段を比較する:クラウドVPN、ID制御、多要素認証、メーカーの遠隔接続で足りないかを見る。
  5. 障害時を決める:回線やVPNが止まったとき、予備回線から入れるか、誰へ連絡するかを決める。
  6. 総費用で比べる:固定IP料金だけでなく、回線、ルーター、設定、保守、予備回線を合算する。

固定IPの費用は「個数」と「回線方式」で変わる

固定IPは、1個で足りる会社が多い一方、複数の公開サーバーやネットワーク機器を運用する場合は複数個が必要になることがあります。IPを余分に買うのではなく、ネットワーク担当者や設定業者へ必要数を確認します。

費用項目確認内容
インターネット回線フレッツ光など、土台となる回線の料金と工事費。
接続サービス・固定IP1個か複数か。接続方式、対応エリア、無料期間、解約条件。
ルーター・VPN装置固定IPやVPN方式に対応する機器、購入・レンタル、更新費。
設定・保守初期設定、アクセス制限、障害対応、設定変更の費用。
予備回線障害時に別回線へ切り替えた場合、IP制限をどう扱うか。

ZOOT NEXTが合うのは、フレッツ回線で固定IPを使いたい場合

インターリンクのZOOT NEXTは、フレッツ光向けのインターネット接続サービスです。固定IPは1個から128個まで用意され、公式案内ではファミリー・マンションタイプの固定IP1個が月額1,320円(税込)です。初期費用は無料、最大2か月の無料体験、違約金なしと案内されています。

インターリンク ZOOT NEXT公式サイトの画面イメージ
ZOOT NEXT公式サイトの画面イメージ。対応するフレッツ種別と最新料金は申込前に確認してください。
確認点ZOOT NEXTで見ること
回線ZOOT NEXTとは別に、対応するフレッツ回線が必要。
固定IP数1〜128個。通常のIP制限用途なら、まず1個で足りるか確認する。
料金フレッツのタイプとIP数で変わる。月額1,320円は固定IP1個の一部回線タイプの料金。
試用・解約最大2か月無料、最低利用期間なし、違約金なしの案内を確認する。
設定申込後に接続ID、固定IP、ルーター設定を行う。社内で難しければ設定担当を決める。

ZOOT NEXTの固定IPを確認する

導入後に残す設定メモ

  • 契約している回線名、接続サービス、固定IP数、契約番号
  • 固定IPを登録したSaaS、取引先、管理画面の一覧
  • ルーター、VPN装置、ファイアウォールの管理担当者
  • 在宅勤務、出張、予備回線から接続する方法
  • 回線障害、IP変更、機器交換時の連絡先と手順
  • 退職者や外注終了者のアカウント・証明書・VPN権限の削除手順

固定IPを登録したサービスを一覧にしないと、回線変更時に「なぜ管理画面へ入れないのか」を調べることになります。契約情報と一緒に、利用先も残してください。

ユウ
固定IPが必要な理由、使うシステム、利用場所、障害時の代替、総費用を確認してから契約します。
ミナミ
その順番なら、不要な契約も、固定IPだけに頼ったセキュリティも避けやすくなります。
ユウ
IPは固定しても、運用ルールは固まっていない、を卒業します。